地盤調査法としてはいくつかありますが、代表的なものは「スウェーデン式サウンディング試験」とよばれるもので、北欧の国スウェーデンで国有鉄道敷設の際に使われたことから、この名前がつきました。
この試験により、地盤の中の様子を調べることができます。日本の一般住宅の地盤については、今、ほとんどのところでこの方法を用いています。比較的簡単な機材を使用するため狭い場所でも調査が可能であるという大きな利点をもっています。
スウェーデン式サウンディング試験方法(SWS試験)
SWS試験は静的貫入試験の1種であり、JIS A 1221に規定されている。
スクリューポイント(最大径33.3㎜)をロッド(φ19㎜)の先端につけて荷重段階0.05kN、0.15kN、0.25kN、0.50kN、0.75kN、1.0kNのおもりを載荷する。おのおのの荷重段階で貫入量を測定する。このおもり荷重をWswとして、おもりが1.0kNになっても貫入しなければ、回転を加え25㎝貫入に要する半回転数を測定する。この25㎝に対する半回転数を貫入量1mあたりに換算してNswとして記録する。
標準貫入試験
建築物に対し、最も一般的に利用される地盤調査法であり、JIS A 1219に規定されている。
ボーリング孔を利用して標準貫入試験用サンプラーを孔底まで挿入し、質量が63.5±0.5㎏のハンマーを76±1㎝から自由落下させ、試験用サンプラーを30㎝打ち込むのに要する打撃回数(N値)を求め、土の硬軟や締まり具合、土質および地層構成を調査する。
平板載荷試験
平板載荷試験は、直接地盤の支持力を測定できる試験であり、JGS1521に規定されている。
原地盤に直径30cmの剛な載荷板を設置し、荷重を加える。この荷重と載荷板の沈下量の関係から地盤の強さ、変形および支持力特性(極限支持力、地盤反力係数など)が得られる。
簡易動的コーン貫入試験
簡易動的コーン貫入試験は、比較的軽量・簡便な試験として、主に急な斜面上や狭小地等で利用される試験で、JGS 1433に規定されている。
質量が5㎏のハンマーを高さ50cmから自由落下させ、コーンを10cm貫入させるのに要する打撃回数(Nd値)を求め、原位置における土の硬軟、締まり具合の判定を行う。